ウェアプリントを、
もっと「かっこいい仕事」に
茨城県つくば市から全国へ、ウェアプリント業界の常識にとらわれない革新的で高品質なサービスを届けるTWENTY。事業の立ち上げを担った代表取締社長の大塚と取締役COO宮島に、「歴史に残る会社にしよう」という経営理念を掲げたTWENTYが見つめる未来について聞きました。※取材内容は2025年9月時点のものです。
仲間と熱中したTシャツづくりが原点
ーTWENTYは代表が個人で立ち上げたデザイン事務所からスタートしていますが、ウェアプリントを手がけるようになったきっかけとは?
大塚 : もともと印刷物や看板などのグラフィックをデザインする仕事がメインだったのですが、その一環でお客様や地域のイベント運営元の方からTシャツの依頼も受けていたんです。とはいえ、きちんとした製造設備はなく、20枚程度は自作の手刷り機でプリントして、それ以上の枚数はプリント工場に加工をお願いしていました。
そんなTシャツづくりには、僕にとって特別な思い入れがあります。思春期に音楽、映画、アート、ファッションなど多様な表現に触れる中で、Tシャツの収集にもハマりました。Tシャツは一番身近な自己表現とよく言われますが、自己表現の手段であり、様々なカルチャーの融合であると思います。古着屋で買うTシャツ、ストリートブランドのTシャツ、好きなアーティストのTシャツ、メッセージ性の強いTシャツ、様々なTシャツを集めるうちに自分でもTシャツを作りたいと思いはじめ、いろいろ勉強を始めました。
ちょうど裏原系ファッションの全盛期。仲間うちでTシャツをつくるというカルチャーもあり、友達やバイト先の人たちと遊び感覚でオリジナルTシャツを作っていました。自分でプリントする楽しさ、版ズレやカスレの味わい、一枚ごとに表情が違うのも、版を上げたときのあの瞬間のワクワク感が、TWENTYのものづくりの原点かもしれません。
若い会社の成長を加速させた「仕組み化」
ーウェアプリントを会社の主軸事業として据えることになった経緯とは?
大塚 : ありがたいことにウェアプリントの依頼が増えていたのですが、一方で悩みもありました。それはプリントを外部委託している限り、追求できる品質やスピードに限界があるということです。そこで自社に製造機能を持つことを決意しました。幸運にも多くの方の手助け、協力があり、2011年に自社プリント工場を稼働することができました。翌年にはB to B向けサイト「業販Tシャツプリント.com」を立ち上げました。
少しずつ自分たちのこだわりをカタチにできる体制が整い、事業としても利益が出るように。でもあと一歩、うまくいかないもどかしさもありました。そんななか、大きな転期となったのが宮島が会社に入社してくれたこと。そこから一気に成長が加速した実感があります。
宮島 : 僕が入社したのはTWENTYが法人化して5年ほど経った頃で、サイン制作などのデザイン事業で安定した基盤があり、ウェアプリント事業はこれからという段階でした。
まず感じたのは、大塚をはじめスタッフに若さや熱量、アイデアがあるのに、それが機能せずうまく前進できていない歯車が嚙み合っていない印象でした。そこで入社してすぐに工場の生産ラインや人員体制のあり方、製造コストなどをすべて洗い出し、利益を上げるための「仕組み化」を行いました。
業界の知識や工場の立ち上げ・生産管理の経験があったわけではありませんが、そこには僕自身が前職でシステマチックな巨大組織で働いていた経験が生きたと感じています。情熱と自由をエネルギーとする大塚と、構造と効率を重んじる僕、二人がいるからこそ、会社の組織体制や業務のあり方について「こうすればもっと良くなる」というイメージは自然にわいたんです。
ーTWENTYのウェアプリント事業のどういったところに可能性を感じたのですか?
宮島 : SNSやグッズ制作サービス・アプリが普及し、誰でも自分のブランドを持てる時代になってきました。TWENTYのウェアプリント事業も小ロットの依頼に丁寧に応えるところからスタートしてきた歴史があり、そういった社会の変わり目にリンクして強みが発揮できるのではないか、と今後の成長に期待が持てました。
でも何より惹かれたのは、組織が若く柔軟な考え方を持っていて、業界を変えていこうというエネルギーを感じたことです。旧態依然とした組織で働いていた自分にとってはとても魅力的で、自分のアイデアを生かしてビジネスをつくっていける可能性に満ちた環境だと感じました。
依頼する人の視点に立ったサービスを
ーウェアプリント業界で選ばれる会社であるために、TWENTYがこだわっていることは?
宮島 :何よりお客さまにとって満足度の高いサービスの提供を大切にしています。それを象徴する一例が、シンプルな価格設定。ウェアプリントの多くの会社は価格設定が複雑で見積もりをとるまでいくらかかるかわからない場合が多いのですが、当社は基本のボディ代+版代+枚数別のプリント代を明示していています。
さらに発注に関してはオンラインシステムの利便性も重要だと捉えていて、現在の当社ウェアプリント事業のWEBサイト「業販Tシャツプリント」では、独自開発の発注システム「T-order」でプリントデータのアップロードから細かいご注文の設定や進捗確認なども簡単に行うことができます。
何より大切な製品の品質に関しては、デザインの仕上がりを決める「エッジ」をシャープに表現するための発色の良いインク選びからこだわっています。さらに高い技術を持つ加工スタッフが、ウェア一枚一枚の細部までムラやズレがないかをチェック。最終的に専門スタッフが丁寧に検品・梱包を行い、お客さまのお手元へお届けしています。
大塚 : 納品後にお客さまから感謝のお言葉や、イベントでの着用写真をお送りいただくことも多く、品質の高さにはご満足いただけているのではないかという自負があります。近年は有名アーティストのイベント運営会社さま、大手アパレルブランドさまなどからのご依頼も増えています。
ウェアプリント業界全体で見ると、まだまだお客さま視点での価格設定やDX化対応が遅れている会社さんは多く、TWENTYのサービスは使いやすい、革新的だと言っていただく機会も多いです。でもこれは、シンプルに僕自身がもともとプリントを発注する立場だったときの「もっとこうだったらいいのに」という想いから生まれてきたもの。
業界では若い会社だからこそ、常識にとらわれない発想で、もっともっとお客さまに喜ばれるサービスを追求していきたいです。
ウェアプリントを若者が憧れる業界にしたい
ーウェアプリント事業の展望を教えてください。
大塚 :目下の大きな動きとしては、2026年につくば市内に第三工場を立ち上げます。国内ではまだ数台しかない最新鋭の印刷機材の導入や仕上げ加工の充実も図ることで、これまで以上にお客さまのご要望に丁寧にお応えできる体制を整えているところです。
長期的な目標としては、ウェアプリントをもっと「おしゃれな仕事」にしていくことです。業界の未来のためにも、若者が憧れるような仕事にしていきたい。そのためには、まずTWENTYがかっこいい会社になること。いまは現場の意見も取り入れながら、スタッフが誇りを持って働ける環境づくりに力を入れています。
たとえば第二工場は、「見せる工場」というコンセプトで内外装にもこだわりました。これは外部へのアピールだけでなく、デザイン性の高い職場で働くことがスタッフのモチベーションにもつながると考えたからです。他にも地域のイベントに出展し、希望するスタッフにTシャツのライブプリントをしてもらう機会も設けています。なかなかお客さまと直接触れ合う機会がない仕事なので、「こんなに人に感動を与える仕事をしているんだ」と実感してもらいたいという想いで続けている取り組みです。
シルクスクリーンというアナログの価値が、今こそ必要だと思うんです。Tシャツを通して時代の空気や熱を刻み込む。それはまさに、アートであり、カルチャーです。
宮島 : 働き方についても、業界に風穴を開けたいという想いが強いです。具体的には、事業をさらに成長させて利益を上げることで、給与や待遇をもっと良くしていきたい。正直なところ業界全体でまだまだ遅れている部分があるのですが、きちんとビジネス視点を持って取り組んでいけば魅力的な環境にすることは難しくないと思っています。TWENTYが先陣を切って、その成功例をつくりたいです。情熱が暴走せず、冷静さが硬直しない。この絶妙なバランスが、TWENTYの強さであり、未来を切り開く鍵でもあります。
大塚 : TWENTYの経営理念は、「歴史に残る会社にしよう」です。地域の一企業が掲げるには大きな目標だと思われるかもしれませんが、世の中を大きく変えることは難しくても、自分たちの周辺に変化を起こすことはできる。業界や社会といった広い視点を持ち、少しでも良い影響を与える、新しい価値を提供できる存在を目指して、これからも一つひとつのサービスを丁寧に届けていきたいです。
以上